来年から振込が厳しくなるです
来年の平成19年1月4日から全国的にATMから現金での10万円を超える振込は出来なくなります。そういう方は窓口まで来て振込しなくちゃならないわけですが、その時は本人確認という手続きまで必要となりました。
つまり、現金で10万を超える振込をしたい場合、身分証明書(免許証なり保険証なりパスポートなり、そういうもん)を持って、面倒な振込用紙を書き、窓口でさんざん待たされた上に、ATMで振込むより大抵割高な手数料を払わなくちゃならないという、踏んだり蹴ったりな状態となったわけです。しかも当日に振込みたい人は1時までに窓口に行かないといけません(これは金融機関によって違いがあると思うので要調査)し、営業時間中に行かないと受付すらしてもらえません。
でもこれ、「本人確認が済んでいる口座を通して振込をする」分には今まで通りなので、面倒を避けたい場合は自分の持っている口座から引き落とす形で、本人確認が済んでいる口座のキャッシュカードを使ってATMから振込むのが楽で良いです。つか、なるべくそうしてもらいたいです。窓口の女性や支店長を引っ張り出して文句を言うのは時間の無駄です、なにしろお上(金融庁)が決めた事なので、金融機関は逆らえません。
これは
マネー・ローンダリング、テロ資金対策という目的のために、国際的な要請を受けて行うもの
と金融庁は説明しておりますが、どっちかというと本音は振込め詐欺等の深刻化対策の方がメインなんじゃないかと思います。マネロンとかテロ資金対策ならもっと他に有効な手段がある筈ですからね。
一部のバカヤロウ共のせいで、善人にとっては世知辛い世の中になりました。でも働いてる方にとっても超面倒です。正直こっちが勘弁してくれよって感じです。本人確認ってのは、それぞれ全部文書にして保存しなくちゃなんないので、素晴らしく面倒な仕事なんです。お客様方が面倒な事は働いてる方にとっても面倒だって事、分かってもらいたいです。だから行員に文句言わないで〜(泣)
参考資料:金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律
抜き打ち検査
昨日出勤したら、監査部がいきなり抜き打ち検査をやってました。
検査というのは支店レベルでも月1のペースで行うもの(現金検査は毎日)なんですが、さらに監査部による検査は、その支店が悪いことをしたから検査が入るというわけではなく、どの支店もいきなりやられるもので、今回はたまたまそれがうちの支店だったわけです。
職員が鍵を持って朝一番に店に来ると、監査部が店の前にいるんですって。で、監査はこの支店を検査するっていう命令書みたいのを見せます。店を開けるとまずロッカーへ行くんだそうです。鍵が全部閉まってないと減点。
あとは各伝票や帳票類を支店に提出させ、仕事が適正に行われているか、不正は無いかどうかを徹底的に検査します。ダメが出たところは直すなりなんなり、事情が分からない所は聞かれたり、指示を出されたり。ですから店は通常業務をしながら監査部への対応に追われるわけで、もう大変。しかもうちは副支店長が転勤になり入れ替わったばっかり。新副支店長は対応におおわらわしてました。どこに何があるか全然分からないって。監査も入る時期を考えてくれりゃいいのに。
この検査は2日間に渡って行われ、最期に評価を出されます。その後も「ここはああした、以後はこうします」というような細かい報告書を作成したりと色々。
ですからね、どこそこの銀行で不正があったとかいうニュースを聞くと、どうしてそんな事が出来るんだ?って思うんですよ。うちじゃ1日ですぐバレます。すぐバレなかったら1ヶ月以内の店内検査で分かるし、それで分からないとしても監査でバレますよ。機関内で不正を起こさせない体制を作れば、不正は起きないし起きても分かるはずなんですけどね。銀行に限った話じゃなく。
預金者保護法
たまには役に立つ銀行メモシリーズ、本日は「不正なATM出金に泣き寝入りしないための預金者保護法について」です。平成18年2月をもって施行されていますので、いますぐ覚えておいて損はないと思います。
預金者保護法というのは、”キャッシュカードの偽造または盗難により個人のお客様の預金がATMから不正に引き出された場合に、原則としてその金融機関が補償する”という法律。つまり、法人の場合や、ATMから引き出されたのでは無い場合(ネット取引等)では補償されないということです。※ATMで通帳だけで出金が可能な金融機関の場合は、キャッシュカードの他に通帳も該当します。
ただし必ずしも満額補償ではなく、客側の過失(不注意ってことです)によって金額が上下します。
| 客側に過失無し | 客側に過失あり | 客側に重大な過失あり | |
|---|---|---|---|
| 偽造 | 全額補償 | 補償できない場合がある | |
| 盗難 | 全額補償 | 75%補償 | 補償できない場合がある |
「重大な過失」、または「過失」になりうる場合
- 他人に暗証番号を知らせた
- 暗証番号をキャッシュカードに書いていた
- 他人にキャッシュカードを渡した(やむを得ない事情を除く)
- その他上記と同程度の注意義務違反があると認められる場合
……これらは非常に当たり前というか、常識です。「強盗に脅されて暗証番号を教えた」なんてのは含まれません。
問題はこれ、「過失」となりうる場合。「盗難」の場合のみ考える事項です。うちのところのパンフレットでは「AかつBかつC」の複合状態であることが条件となってます(←解読が難しいからたぶんです)が、実際にはこれら複数に該当したら総合的に判断する、ということになるんじゃないでしょうか。
| A | キャッシュカードと、その暗証番号を推測させる書類等(免許証、健康保険証、暗証番号を書いたメモ・手帳等)とともに携行・保管していた |
| B | 生年月日等の推測されやすい暗証番号から別の番号へ変更するよう要請されていたにも関わらず、生年月日、自宅の住所・地番・電話番号・勤務先の電話番号・自動車のナンバーを暗証番号にしていた |
| 暗証番号をロッカー、貴重品ボックス、携帯電話などその金融機関以外の取引で使用する暗証番号としても使用していた | |
| C | キャッシュカードを入れたお財布などを自動車内などの他人の目につきやすい場所に放置する、酩酊等で通常の周囲義務を果たせなくなるなど、他人に用意に奪われる状態においた |
はっきり言えることは、暗証番号を生年月日にしているだけなら「過失なし」、その生年月日を分かる書類ごと盗まれたら「過失」ってことです。ただ、暗証番号を生年月日にしていると「過失」を伴いやすいこともまた事実です。
まったく補償されないケースはほかにもあります。
- 不正出金から30日以上たっている場合……つまり金融機関に盗難・偽造の通知があってからさかのぼって30日以内の不正出金が補償されます。もちろん、やむを得ない事情があった場合はこの限りではありません。
- 盗難から2年以上たった不正出金……それと、やむを得ない事情で30日以内に届出が出来ず、そのまま2年が経過すると補償されません。
- 配偶者、二親等内の親族、同居の親族、その他の同居人、家事使用人などいわゆる身内による出金……不正出金と見なされません。
- 被害状況においての金融機関の調査において、客側の説明に偽りがあった場合。
- 戦争・暴動による著しい社会秩序の混乱に乗じまたはこれに付随してキャッシュカードが盗難された場合……地震や台風等自然被害の際に盗まれるのは補償になるそうです。ちなみに、保険屋さんも戦争・暴動時の被害には保険金を支払いません。
不正出金に気付かないと補償されないので、マメに記帳することが大事です。
では実際に不正出金に気付き、補償を受けるためにはどうすればいいでしょうか。まず被害を広げないためにすぐ金融機関に電話して、キャッシュカードを止めてもらってください。次に警察へ行き、被害の届出を出します。あとは金融機関の指示に従って、事実確認が出来る書類等を提示したり、状況説明をするなど調査に協力することです。虚偽の説明をすると補償額が減る可能性があるので、さっさと補償してもらう為にも協力的に行うこと。
という感じです。なにかあったらキャッシュカードが盗まれていなくても、磁気データをコピーされているかもしれないので、その場合も金融機関に連絡した方がいいです。暗証番号をマメに変更し、記帳をマメに行って、不正出金に泣き寝入りしないようにしましょう。
ATMはなんでこうも中止になるのか
コメントでATMについて書いてたら長くなっちゃったので、こっちで。
ATMはオート・テラー・マシンの略で、正式には「現金自動預払機」といいます。ATMを作っているメーカーは沖電気や富士通、日立、他にも色々なメーカーがあります。で、ATMはなぜ良く壊れるのかって話なんですが、本当はATM自体の故障で止まることは殆どありません。
ATMが中止になる事例で一番多いのが、お札の場所に硬貨を入れてしまったり、輪ゴムやクリップを入れてしまったりというパターン。会社の使いの人が、封筒から現金を出して入金する際、札の間に異物が挟まっていて、知らずに紙幣投入口に入れてしまうというケースが一番多いです。硬貨は大体返却口に戻ってくるものなのですが、1円玉は例外で、うまいこと(?)機械が噛んでしまうと変形してそのまま詰まってしまいます。輪ゴムやクリップも同様で、どれも機械の中で詰まると取り除くのが非常に大変なのです。
また、変形した硬貨・破れた紙幣を入れるのも詰まる原因になります。硬貨はやはり柔らかい1円玉に多いです。紙幣の場合、ちゃんと1枚の紙幣と認められないとそこで機械が止まります。ひしゃげた硬貨や半分くらい破れた紙幣は窓口でちゃんとした紙幣に変えるか、窓口で入金した方がいいです。
以上のトラブルは、行員の誰かが自分の仕事を放り出して、直るまでがんばって中をいじり倒します(うちだと大抵私がやるんだ)が、手に負えないかあまりに忙しい等時間が取れないと業者を呼びます。しかしこの業者、呼べばすぐ来るというものでもないので、下手をすると1日ATMが止まることもあります。
あまり無いですが、割れたり破れたりしたカードを入れても止まります。でもこれは復旧が楽なので、長時間中止になることはまずありません。
勿論、仕事でATMを止める場合もあります。職場にある2種類のATMは同じメーカーなのですが、裏を開けると即座に中止になるのと、ならないのとがあります。つまり、振込カードやレシートを補充するだけでも止まってしまうATMがあるということです。ただ、これだけなら長時間中止はありません。
現金精査、という仕事をやると、しばらくATMが中止になります。つまり、機械上の数字とATM内にある現金がきちんと合っているかどうかを比べる作業です。これはATM内の現金をすべて回収しますので、終わって現金を補充し直すまでATMを使えない状態にしなければなりません。もし現金精査が一致しないと、原因を探るまでATMは復旧しません。この精査は、うちの職場だとATMにお客様がいない時間を見計らって行いますが、中止であることに変わりはないので裏では超特急でやってます。
他には、お客様の申し出(おつり取り忘れたかもしれないとか、札が出てきてないとか色々)により中止にして調査する場合もあるので、仕事で中止にする理由は様々です。
というわけで、相手は機械で融通が利かないわけで、中止になってるATMを見ても大目に見てやってほしいと思います。
とは言え、確かに物凄く稀ですがATMの故障のケースも全くないわけでもなく、これは本当にどうにもならないわけです。先日業者にヘルプ頼んだら、とにかく来たくなさそうで渋るわけですよ。なもんで、「じゃあうちの本部の方から依頼したら来て頂けますかね」、って言ったら「すぐ行きます」、なんて言うわけですよ。「だったら最初から来いよ!」とか思いますよね。業者には会社から、年間単位でサポート料払ってるわけだし(未確認)。
決済用普通預金とペイオフ
たまには役にたつことも書くシリーズ、銀行メモ。
決済用普通預金とはなんだ、と聞かれることがあります。タダの普通預金と違う点は、
- 無利息である
- 全額保護される
の、2点。普通預金なので口座振替とかは当然使えます。利息が殆どつかない今、これを選択する方が急増しています。ちなみに、大抵の銀行では現在お持ちの通帳を決済用普通預金に切り替えすることが出来ます。決済用普通預金に預けてある現金については全額保護されます。ペイオフ対策にどうぞ。
全額保護される預金というのは、預金保護法に基づく「無利息、要求払い、決済サービスを提供できること」の3点を満たしている事が必要で、決済用普通預金の他には主に企業が使う当座預金が該当します。それと、ペイオフは海外系金融機関とか国内金融機関の海外支店とかでは適用されません。
ところで俗に言うペイオフってのは「金融機関が破綻したときに預金保険から一人上限1,000万+利息までしか払い戻せない制度」と思われてます。それで間違いじゃないんですが、実際に金融機関が破綻した時には大抵受け皿銀行が登場し、預金保険機構から援助を受けて、全ての資産・負債を引き継ぎます。これなら預金者には金融機関名・支店名・口座番号が変わるくらいで、ペイオフほど影響がありません。これをP&A方式といいます。政府としても混乱必至のペイオフより、なるべくP&A方式を適応したい考えです。
ペイオフの広義では金融機関が破綻したときにどう清算するかという意味で、P&A方式も含まれるという事を頭に置いておいて欲しいところです。しかしP&A方式でも、やはり全額保護される保証はない、ということも頭に入れておいて下さい。
それと、(狭義)ペイオフの場合、その銀行の預金高とその銀行での借入金は相殺されるのも覚えておいて欲しいところです。常に自分の預金高、借入残金を把握しておくことも必要です。
というわけで、(狭義)ペイオフの1,000万+利息っていうのは最悪の場合の話だということが分かったかと思いますが、そうは言っても「絶対にナイ」とも言えないので、これに対策をとっておくことは必要だと思います。
安全ぽい金融機関を選ぶ、1,000万円を目処に各銀行に分散させる、決済用普通預金を利用する、タンス預金にするとか色々ありますが、全ての対策は自己責任で。



